2014成人式撮影01月〜

2013年5月31日金曜日

第63回 「写真の日」記念講演会に参加しました。

明日、6月1日は、「写真の日」です。それを記念して、本日5月31日に記念講演会がありました。
http://www.sha-bunkyo.or.jp/top/201305/shashinnohi.pdf

パネラーは、新潟の新発田で140年続く吉原写真館の六代目の吉原悠博さん
吉原写真館
http://www.y-ps.com/photostudio/index.htm

ご実家が、宮城県の塩釜で写真館を経営されている(現在休業中)の写真家の平間至(三代目)さん
http://www.itarujet.com/site/?lang=jpn

お母様のご実家が松江の出雲大社の前の写真館である、俳優の佐野史郎さん
独立軒写真場
http://www.dokuritsuken.com/

第1部は、吉原家の140年
吉原さんの家系は、本来医師で、初代の方は医師と写真師の両方をされていたそうです。そして、その当時は、技術を身につけるのに弟子につくのがあたり前だったそうで、下岡蓮杖に教えをいただいたそうです。吉原さんは、高校卒業後アートの道に進むべく東京芸術大学に進まれ、その後ニューヨークにも行き写真館を継ぐ予定はなかったそうです。それが、ご先祖様の写真を整理したりして、いろいろなことがわかってきていつの間にか故郷の新発田で写真館の6代目を継ぐことになったそうです。お話を伺っていて素晴らしいと思ったのは、写真が初代の頃から残っていること、そして、それをファイリングされていて、家系図があり、タグ付けされ、検索すると、その人の生まれてからお葬式までの写真が全部出てくることでした。なかなか観るチャンスがあるものではないので感動しました。一度は、実家の家業とは異なる道に進みその後、ある種の使命のように感じ、新発田を盛り上げて行きたいとお話しておられました。

第2部は、写真館に生まれて
3人がお話するにあたり、佐野さんのご両親が、インターン研修(ご実家は、代々医師の家系)で生活された山梨の地での新婚当時の暮らしの写真を観るチャンスが有りました。お父様が、お母様を撮影されているのですが、ミシン作業しているところ、台所に立っているところ、楽しそうに笑っているところ、布団の中で本を読んでいて寝てしまったところ、最後は、お風呂に入っている写真まで出てきて、佐野さんのお父様が、お母様をいかに愛されていたかということが如実に物語っている写真でした。どなたがおしゃったか定かで無いですが、アラーキーのセンチメンタルな旅を思わせるような写真群です。床の間には、ラッキーの引き伸ばし機が鎮座してお二人が一緒に写ってますが、「どんだけ、引き伸ばし機が大切なんだよ?」と会場の笑いを誘ってました。

3人に共通していて面白いと思ったのは、医師の家系が近くにあること。平間さんの家系も医師の方がいらして、ドイツに渡った時にカメラを買ってきてもらったことが、写真館になる切っ掛けだとか。いろいろと面白い話が次から次へと出てきたのですが、メモを取っていなかったので、覚えていることだけ書き留めました。

平間さんのご実家の写真館を紹介する写真のスライドショー(ひび)が流されたあと、現在休業中の平間写真館を復活させるべく、現在どんなライティングで写真を撮ろうか?またどこで開業するかと具体的に不動産物件を探している話をされてました。

佐野さんが次のお仕事に向かわれる前に、鶴瓶の家族に乾杯で、石川県羽咋市に行かれて、写真館を探して行かれる場面も会場で流されました。そして、ご自身の俳優業でもDVDで映画を見るのではなく、実際に映画館に行って感じて欲しいことと、昔と違って、誰でもカメラを手にしている世の中でなぜ、あえて写真館に行って写真を写すのか?これからの写真館のあり方につながるものがあるということをおしゃってました。


とりとめなく書いてますが、写真館が撮る写真は、自分だけでなく、今はまだ見ぬ子孫に自分が存在していたこと、その当時の暮らし、人間関係、などを記録として後世に伝えることが出来る素晴らしい手段なんだと改めて思いました。